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大YAMATO零号(だいヤマトぜろごう)は、松本零士原作のOVA作品、及び主役の架空の宇宙戦艦の名称。

概要編集

発売までの経緯編集

発売まで編集

宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の新作としてアニメ新宇宙戦艦ヤマト』が、江守商事などが出資して設立された製作会社「レイジ・マツモト・アソシエイツ」[1] によって2002年にTV放映および2003年に劇場公開予定作品として企画されていた[2]

しかし、松本が西崎義展に対して起こした『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の著作権を巡る裁判において西崎側勝訴の判決が出された[3]。このことにより製作は不可能となり、TVシリーズ大銀河シリーズ 大ヤマト編7vs7(仮題)』へと大幅な企画変更をして改めて発表された。しかし、TV放映には至らず、再構成されOVA『大ヤマト零号』として全10巻予定で公式サイト通販限定販売DVD[4]として2004年3月31日に第1巻が発売された。

ネット配信・再発売編集

その後第3巻まで発売されて以降、第4巻以降の発売の発表は一切無く、音沙汰が全く無い状態となっていた[5]。その後、2006年動画配信サイトあっ!とおどろく放送局」が過去に販売されていたベンチャーソフト版とはオープニング・エンディングや内容が一部異なる第1巻・2巻分の再編集版動画の配信を行った。

その後「株式会社ゴッドシップ」により、再編集を受けた第1巻~3巻に加え、制作されていたものの、お蔵入り状態だった第4巻・5巻を最終巻としたDVD-BOX大YAMATO零号』として、2007年にまずは公式サイト内およびアマゾンの「マーケットプレイス」での通販限定で発売された。その後2008年10月24日に改めて一般市場向け仕様が発売されることで、その他のECサイトなどにおいても購入が可能となった。

ストーリー編集

宇宙暦3199年、我々の住む太陽系を含む天の川銀河(A(アー)銀河)は、資源やエネルギーなどを狙う4つの銀河からやって来た4つの敵艦隊[6]の攻撃により壊滅的な被害を受けていた。味方から「ボロブネ」などと嘲られながらもA銀河最後の艦として参戦した大YAMATO零号は未曾有の危機に立ち向かうこととなる。

音楽編集

劇中音楽には、後藤次利作曲による楽曲のほか、2000年に先述の『新宇宙戦艦ヤマト』のイメージアルバムとして日本コロムビアより発売された『ETERNAL EDITION File No.0 交響組曲 新宇宙戦艦ヤマト』から宮川泰作曲『ファイナルヤマト・斗い』と『移動性ブラックホールの驚異』[7]がそれぞれ本作オープニングや大YAMATO零号のテーマ、メタノイドラッケン登場時のBGMとして流用されている。

各巻リスト編集

ベンチャーソフト版とゴッドシップ版では、ストーリーや映像については一部再編集された部分を除き同一ながら、キャラクターの位置付けなどの設定が一部変更され、そのため一部の台詞なども変更されているため、完全な同一作品とは見做せない部分があり、それぞれ別に列挙する。

ベンチャーソフト版(『大ヤマト零号』)
  • Vol.1 発進編 7つの大星団、A銀河の餓えた龍メタノイドラッケン! [七千艦隊VSメタノイドラッケン]
  • Vol.2 哨戒編 見えない敵、影の艦隊! [大ヤマト零号VS影の艦隊]
  • Vol.3 青嵐編 地球を襲う白亜帝艦!最強の味方艦隊現る! [ティム艦隊VS白亜帝艦]
ゴッドシップ版
  • Vol.1
  • Vol.2
  • Vol.3
  • Vol.4
  • Vol.5
    • サブタイトルは無くいずれもVol.表示のみ

登場戦艦・メカニックなど編集

テンプレート:ネタバレ

メカニック編集

  • 大ヤマト零号
A銀河連合へ最後に参戦した太陽系地球軍所属の戦艦。必殺技は艦首『大ヤマト砲』(大ヤマト3連砲)と、マホロバと共に撃つ『大銀河砲』。他にも主武装として三連装主砲を艦上部と艦底部に備えている。空間トンネルを用いた時空間移動(ワープ)も可能。艦載機は雷撃隊・有人機<風>と無人機<光>。他のA銀河連合艦船には見られない両側面の翼が特徴で、また艦内は空っぽともいえる程に無数の研究室や格納庫などがあり、それゆえ運用次第でいくらでも改良が可能な進化する船ともいえる。乗組員に軍隊経験者が少ないのも特徴で、銀河の移住者や訳ありの者が多く乗り込んでいる。A銀河連合本部エンペラーからは「オンボロ船」と過小評価されていたが、意外にもA銀河連合所属の艦隊に関心を示さなかった他の国家代表団は、その「オンボロ船」に対して大いなる可能性を持っているとして期待している。
  • 戦艦マホロバ
太陽系地球の遠い祖先の『青の地球』の戦艦。外観は大ヤマト零号に酷似しているが翼を付けておらず、何よりも艦橋は旧戦艦大和そのもと言っていい。艦首より射程内の戦艦全てを銀河の彼方へと飛ばす『マイナス時空砲』を放つ。また、艦上面だけでなく艦底部にも三連装主砲と副砲を備えている。『星の防人の船』とも呼ばれ幾多の戦いから青の地球を守り通した無敵の戦艦だったが、太陽系地球へと出航中に青の地球は滅んでしまい、その後大ヤマト零号との恩義により太陽系地球の守護に就く。
  • ティム艦隊
ロボット・ティムで編成されるロボット工作兵艦隊。日替わりリーダー『トムトム』と『タンタン』の指揮の下、ティム艦隊(厳密に言えば母艦のみ)『母艦マミー』から大型の工作兵艦『ロックンロール』(米国車のキャデラックに似ている)が出動し、ロックンロールから攻撃目標へ爆撃などを担当し大型戦闘隊『モンスターティム』を核とする小型工作兵艦『プチロール』を発進し、モンスターティム搭載の白兵戦・接近戦担当の中型戦闘隊『コマンドティム』が工作を開始。更に小型戦闘隊プチティムが変形合体し、モンスターティムやコマンドティムの武器となる。日替わりリーダーをはじめ陽気な性格で常に踊っている。白亜帝艦とギリギリ五分の展開を見せていたが、何よりも『決め手が無い』のが致命的である、と地球代表の者は評した。
  • 走行艦コシ
SL型の宇宙艦であり、大ヤマト零号のためにアストロプラス粒子を満載して駆けつける。大ヤマト零号煙突部に走行艦専用ステーションが存在する。
  • 旗艦ユーノス
A銀河連合所属の期待の星とされている大艦隊、七千艦隊(第3戦隊)旗艦であると共にリゲル司令の乗艦。全長は予測で1kmを優に凌ぐ巨艦であり、主武装として艦首上部に『次元砲』を4門、3連装主砲を艦上部と艦底部に計6基を装備。シールドも強力なものを装備している。メタノイド・ラッケンとの戦闘で指揮下の2000隻の内、1900隻近くを失ってしまい、ユーノスも攻撃を受けて中破か大破に近い損害を受ける。特攻を試みるも、大ヤマト零号の機転で撃沈を免れる。その後、残存艦を率いての『影の艦隊』との戦闘においては、手も足も出ずに全滅させられる。また、最後のメタノイド・インセクター戦では、電磁波により七千艦隊の行動が麻痺。大ヤマト零号とマホロバの最後の攻撃を援護するために艦隊全体で身代わりとなる。その後の詳細は不明。
  • 旗艦ジーク
この艦も七千艦隊の旗艦でオーワン将軍の乗艦であるが、詳しい戦隊は不明。ユーノス同様の巨大戦艦。外見はユーノスと全く事なり塗装はグレーで、砲塔らしき物が見当たらない。艦首部の構造が、『宇宙戦艦ヤマト』に登場した沖田艦に似ている。主武装は『ジーク砲』である。メタノイド・ラッケンとの戦闘で、双子衛星の引力で押しつぶして攻撃を掛けるも、返り討ちにあってしまい、砲火にさらされた影響か、太陽と同等またはそれ以上の温度に上昇したメタノイド・ラッケンの突撃により艦隊は全滅、ジークも超高熱に耐えられずに溶解、撃沈されてしまった。
  • メタノイド・ラッケン
A銀河に攻め込んで来た勢力の1つ。通常航行時には、20隻単位に分散して行動。単艦時の攻撃はそれ程でもないが、攻撃を受けると相互で合体し、全長20kmという巨大な宇宙の竜となる。母星のエネルギー摂取のために、他恒星系の太陽を喰らい、その熱エネルギーを内部で瞬時に転送させる。そのため、内部は空っぽであるとされた。体中にビーム砲を搭載しており、まさに針鼠の如く攻撃を仕掛ける。装甲は強靭な固さを誇り、戦艦の砲撃やミサイルといった実弾も受け付けず、衛星に挟まれても無傷。さらには、次元砲で頭を吹き飛ばされても、自動的に再生することが可能。素早い動きが可能で、七千艦隊の一部を取り囲んでその体中のビーム砲で一気に殲滅するという戦法を繰り出す。熱には考慮された設計だが、冷気には弱く、大ヤマト零号の策により冷気惑星で、地殻から噴き上げた冷気ガスを浴びて凍りつけにされ、活動を停止した。なお、1つの銀河に対して1体のメタノイド・ラッケンを派遣している模様。
  • 影の艦隊
大ヤマト零号が戦った2つめの敵。七千艦隊を、残存の100隻とはいえものの数秒で壊滅させた張本人。だが、実際には艦隊ではなく1隻のみである事が、イグァの調べで分かった。スローモーションでも捉えられないような、恐るべきスピードを持ち、至近距離で敵艦を撃破する。エンジン音に反応する艦であるらしく、そのパターンを逆手に取られて足を封じ込められて砲撃により撃沈した。
  • 白亜帝艦
ザリク聖帝が乗る、超大型宇宙母艦。クラゲの様な外見をしている艦で、傘部分に大型の主砲『三連ビーム』を備える。地球の大気を奪う事が目的だが、立ちはだかるティム艦隊と交戦する。雑魚扱いしたティム艦隊に意外な反撃を受け、さらにはマホロバによる『マイナス時空砲』によって、全く別の宙域へと飛ばされてしまった。なお、陸戦隊として『白亜の騎士』が編成されており、内部へ突入してきたティム達を撃退した。
  • メタノイド・インセクター艦
最後の敵となった、昆虫系統の宇宙人。その母艦は巨大な昆虫を模しており、特撮映画『ガメラ2 レギオン襲来』に登場したレギオンに似ている。武装は、巨大なビーム砲1門で、コスモ・メタルなどの金属を餌とする。母艦は次元を自由に行き来しているために、砲撃がまるで命中しない。得意とする戦法は、強力な電磁波によって敵の動きを封じ込め、艦首のビームで撃破するか、『黒のコマンダー』と呼ばれる人型をした不気味な無数の兵士(コマンダー)たちが飛び立ち、宇宙艦に張り付いて装甲の金属を捕食する。最後は大ヤマト零号とマホロバの合体砲撃で、唯一の通常空間に留まる瞬間に発進口を狙われて爆沈した。
  • ガイラー要塞
7つの銀河を制したと言われる、総統ガイラーが乗る、超巨大要塞。メタノイド・ラッケン3体を特殊な光線で老朽化させるなどする。進化する大ヤマト零号と真正面から戦う事を望み、しばらくの間は銀河から立ち去る。

戦闘編集

  • メタノイド・ラッケンVS七千艦隊第3戦隊(リゲル司令)&大ヤマト零号
大ヤマト零号は、後方支援を命じられていた。オズマはこの戦いは七千艦隊の負けに終わる予測を立て、その上で撤収拠点を小惑星帯の『ルナE』とするべきだと、通信で七千艦隊に退去の申請を出すもののこれを退けられる。序盤戦、メタノイド・ラッケンに対峙したリゲル司令は、2000隻の艦隊を両翼に伸ばした『鶴翼の陣』を形成して待ち構えた。20隻の分体となっていたメタノイド・ラッケンを射程内に捕らえ、七千艦隊は砲撃を開始。圧倒的な火力を持って砲火を集中し、メタノイド・ラッケンからの僅かな反撃をものともしなかった。
七千艦隊が圧倒的優位に立っていると見えたものの、惑星を1つ破壊するような砲撃に対して無傷な姿を現したメタノイド・ラッケンは、合体を開始。同時に反撃に出た。鶴翼の陣により拡散していたせいで、その第1撃により七千艦隊は半数の艦艇を大破・撃沈される。直ぐに艦隊を密集させるなどして防御態勢に移るも、艦隊内部を蹂躙されて、まずシリウス艦200隻が壊滅。その後も第5艦隊も巨体を生かした包囲殲滅戦により全滅。この時点で、七千艦隊は200隻を残すのみとなってしまう。再三の撤退申請を出したオズマにより、ここで遂にリゲル司令が撤退を決意。大ヤマト零号の艦載機隊『風』がマグマの小惑星を爆撃、噴出したマグマに反応したメタノイド・ラッケンの隙を突いて、旗艦ユーノスの次元砲が頭部に命中。しかし、それでも無傷なメタノイド・ラッケンは、ユーノスに攻撃を集中。出力不足のユーノスに、リゲル司令は特攻を指示。満身創痍ながらも特攻は大ヤマト零号の機転で免れる。大ヤマト零号が小惑星を砲撃、破壊する事でマグマを流出させ、メタノイド・ラッケンの進路を変えさせる事に成功し、七千艦隊の残存艦も退避を完了させた。被害は、1900隻と推定されている。
  • メタノイド・ラッケンVS七千艦隊(オーワン将軍)
次に来るであろう、恒星で待ち受けた七千艦隊とメタノイド・ラッケンの戦闘。司令官のオーワン将軍は、恒星の周りを回る衛星ガーリック星とウォーリック星の、性質を利用した殲滅戦を立てる。この2連星は、互いの引力で近づいたり離れたりする性質を持ち、この接近する時間を見計らって誘き出して捕獲し、押し潰す策だった。正確にこの衛星の間へおびき出すために、攻撃衛星を仕込んだアステロイド帯をリング状に幾つも配置。この徐々にリングを縮める事で、進行方向を強制させようとする策だった。
実際に戦闘に入り、見事に誘き出すことに成功。衛星間に仕掛けた、ドラッケン・フックで身動きを封じて遂に衛星に挟まれる。この機に乗じた七千艦隊は砲撃を開始、止めにジーク砲を斉射。決着が付いたかに見えたが、それでも無傷なメタノイド・ラッケンは、外壁が超高温になり発光する。太陽以上の高熱で、そのまま七千艦隊に突入。その高熱に耐えられずに、次々と艦艇が溶解し、全滅。最後は旗艦ジークも耐えられず、艦長のオーワン将軍もろとも撃沈された。被害は2000隻であり、おおよそ、その全軍であると思われる。

テンプレート:ネタバレ終了

キャスト・スタッフ編集

キャスト編集

スタッフ編集

  • 原作・総設定・デザイン:松本零士
  • 監督:勝間田具治
  • 製作:村上憲治(ベンチャーソフト版=江守清隆、岡澤嵩行)
  • 音楽:宮川泰後藤次利
  • 音楽監督(ベンチャーソフト版=音響監督):本田保則
  • 脚本:010 10do
  • 企画:山本達夫、(株)イマージュ、(株)マトリス(ベンチャーソフト版=荒い靖)
  • 制作プロデューサー:藤田勝己
  • 制作:山本孝二、高島まゆみ(ベンチャーソフト版=JCF)
  • プロデューサー:金森孝裕、芳賀正光
  • 製作総指揮:大戸天童(ベンチャーソフト版のみ)

脚注編集

  1. 1999年に「ベンチャーソフト」、2005年に「アニメーションソフト」と商号変更した後、翌年に解散している。
  2. なお、当初製作に参加していた作家の石川好産経新聞社の月刊誌『正論』1999年12月号に寄稿した手記『特報!いま再び飛び立つ「宇宙戦艦ヤマト」』において2001年の劇場公開を目指すと述べていた。
  3. 後に控訴審において和解が成立している。
  4. 商品にJANコードISBNコードは付けられていなかった。
  5. なお、この時期、東北新社から上記の本作をモチーフとしたパチンコ台のタイアップ機を巡って損害賠償請求訴訟を起こされている平成16年(ワ)第13725号 損害賠償等請求事件
  6. 『大ヤマト零号』時は仮題の「7vs7」が示すとおり、7つの銀河の7大艦隊という設定だった。
  7. 元々は1983年に『宇宙戦艦ヤマト 完結編』の公開に先駆けて発売された同作の音楽集に収録されていた楽曲の再編曲・新録である。
  8. 2001年6月8日に発生した「附属池田小事件」で犠牲になった8名の児童追悼のために、代表して松本作品ファンで『銀河鉄道999』(999号)で宇宙を旅することが夢だったという女児の名前が採用された。なお、キャラクターデザインは森雪に酷似。

関連項目編集

外部リンク編集

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